和風テクスチャの真鍮リング

2021-03-18Step.2,リング・指輪,真鍮

今回は精密やすりをつかって、スジ模様をリングに施してみたいと思います。

原石やクオーツなどの内包物の多いルースと合わせると、涼しげな印象になりそうです。

リング作りにおいての共通する工程は一部省略しております。こちらでベースとなるリングの作り方を紹介しています。

和風テクスチャの真鍮リング 完成イメージ

使用する道具・材料

必要な道具

指輪を作る彫金道具一式

リング作りに必要な道具一式に加えて、今回はテクスチャー付けに精密ヤスリという超油目の三角型を使っています。

おすすめは魚地球印やバローベなどのメーカーで、私は魚地球を愛用しています。(バラ売りもされていて一本500円くらいです。セットは6000円くらいしますが全然使わないものも多いです。)

精密ヤスリは石留を行うにあたってマストになりますので、この機会にぜひご購入されておくといいかと思います。

当サイトで紹介するものをすべて補えるヤスリの一覧や、選び方などはこちらで紹介しています。

参考:【彫金用・鉄ヤスリ】形の種類・名称・番手・お手入れ方法

使用する材料

今回は1.7mm厚の真鍮板を使って、メンズ5mm幅、レディース2.5mm幅で切り出しています。

和風テクスチャの真鍮リング 作り方の手順

真鍮板から切り出して、基本的なリングを作ったところからスタートです。

三角型のヤスリの角で模様をつけていきます。

精密ヤスリの角で同じ方向にヤスリ目をつけていく

あまりヤスリを寝かせすぎると、スジの幅が広くなってしまいます。また、削りたい面に対して平行にやすりを動かさないと、片側だけ削れてきれいな線になりません。

意外と練習になりますので、ヤスリワーク上達にはいいかもしれません。

とはいいつつも、少しアクセントがあった方がナチュラルな印象でしたので、ある程度メリハリをつけてみました。

側面のバリを取る

側面に、テクスチャを付けたときに出たバリが出来てしまっていると思いますので、#1000以上のペーパーなどで磨ります。

側面を鏡面にしたい場合はバッファーを使うことが多いですが、集塵設備など敷居が高いので簡易的な方法を紹介します。

MDF材のバインダーに荒い(#4000程度)固形研磨剤をつけて、8の字を描くように擦ります。

3分くらいやっているとあら不思議!それなりに光ってしまいます。この後に洗浄→仕上げ研磨をすれば鏡面仕上げになります。

ご自宅で機械無しで角をダラすことなく仕上げる方法では、これが一番安上がりかつお手軽なのではないでしょうか。

テクスチャーも光らせたい場合

テエクスチャーはヤスリでつけていますので、当然ですがヤスリ目仕上がりです。

ここも鏡面にしたい場合は、ヤスリではなくシリコンポイントを使います。色によって粗さが違いますが、今回みたいな場合は緑と青の中間くらいの色のものが良いです。

これをリューターで回転させながら写真上のアスファルトのような石で削ってとがらせて使います。

光った状態で筋が入るので、テクスチャにもいいですが石枠と爪の境目などの研磨などにも使える優れものツールです。

茶色はやや粗いですが良く削れますので、青緑と2本の使い分けが良いでしょう。ほかにも緑やら青・灰など無数に存在していますが、この二色があれば大丈夫です。

まとめ

木の模様みたいでシックな雰囲気が面白いです。

いぶせば凹凸にメリハリが出てまた違った表情を楽しめそうです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

オーバルカットの石枠の作り方と石留の手順

このページではオーバルカットの石枠の作り方、石留めのやり方を解説します。 必要な道具と材料 使用する道具 基本の彫金道具にプラスして、石留めの道具が必要です。 https://tuucul.com/a…

淡水真珠のカップケーキリング

…さてと、5月下旬には公開と言いつつ6月中旬になってしまいました。 楽しみにしてくださっていた方々、申し訳ございません。 色々ストックはあるのですが記事執筆はなかなか時間がかかりますね。 今回はパ…

サイト更新について

いつも弊サイトをご覧くださり、誠にありがとうございます。 昨年の秋頃からなかなか更新が出来ず、大変申し訳ございませんでした。 有難い事にこのご時世ですが、本業が忙しくなり、休日が満足にとれない状況が続…

ガーネットのカボションカットの覆輪リングの作り方

地金でぐるっとルースを包んだフクリン留めは、どこの彫金教室でも必ず教えている気がします。 フクリン留めは”伏せこみ”とも呼ばれることもありますが、要するに金属で縁を作って内側に押し倒して石の動きを封じ…

アンティーク風ミルの縁付きリング

よくリングの縁についているプチプチの模様(?)があります。アンティークジュエリーなどによく使われる技法で、程よい華奢な感じを演出することが出来ます。 「ミル模様」「ミルグレイン」などと呼ばれています。…

王冠の形のリング

あまり実用には向きませんが、人形のアクセサリーや小物としても活用できる王冠のリングを作ってみます。 ロウ付けが難関で、シンプルなリングよりも難しいですが、ポイントを押さえれば大丈夫です! こちらは基礎…

自作タガネでスタンプの模様をつけたリング

今回は2種類の自作のタガネを使って、アジアンテイストのリングを作ってみます。 簡単なタガネですが、汎用性が高く、文字をこれで入れたり模様をつけたりと作品にアレンジを加えることができます。 必要な道具と…

ラウンドカットの一粒ダイヤのリングを作る手順

今回は、真鍮とCZラウンドカット1ctを使って、ザ・指輪といったような典型的なフォルムのリングを作ってみます。 大きいダイヤ!金をしこたま使った枠!明日朝起きたら本物になってたらいいのになと思います。…

円形の連続体模様のリング

今回は糸鋸ワーク上達もかねて、連続した円形などの図形を板から切り出して、リングを作ります。 フォルムが可愛いので、プレゼントにも喜ばれそうです。 簡単ですので、ぜひ作っていただけたら嬉しいです。 円形…

和風テクスチャの真鍮リング

今回は精密やすりをつかって、スジ模様をリングに施してみたいと思います。 原石やクオーツなどの内包物の多いルースと合わせると、涼しげな印象になりそうです。 リング作りにおいての共通する工程は一部省略して…

【100均の道具で模様をつける】鎚目リングの作り方

真鍮やシルバーをハンマーで叩くと凹みますが、こうした模様のことを彫金では「鎚目(つちめ)」と呼びます。 金属なのにどこか暖かいイメージがして、”ハンドメイドで丁寧に作られた”雰囲気が伝わってくる素敵な…

ナゲット風の真鍮リングの作り方 まとめ
【金属を溶かしたテクスチャ】岩肌模様の真鍮リング

今回は岩肌のような模様を真鍮に施して、それを指輪にしてみます。 今回最も重要なのは、金属がどのタイミングで溶け始めるのかを把握できる事にあります。 どの角度でどれくらいの時間バーナーを当てると溶けるの…

【丸ペンチ練習】真鍮のうねうねリングの作り方

今回は丸ペンチ(丸ヤットコ)を使って、うねうねしているリングを作ってみます。 ジュエリーなどでもレース模様を表現するときなどに、線材を図面通りに曲げて作ることがあります。丸ペンチで曲げていくリングを作…

ツウクルのTwitterでは、小ネタや裏技を多数ツイートしています!ぜひフォローいただけたら幸いです。