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彫金用語解説 焼き鈍し

焼き鈍しをしている写真

焼き鈍しとは加工などによって硬化した金属を、バーナーで赤熱状態になるまで熱することによって、金属内部の結晶組織を均一(リセット)する作業のことです。

焼き鈍しを行うと、金属は柔らかくなり加工性が向上します。

焼き鈍し・焼鈍(しょうどん)とも呼ばれます。

彫金における焼き鈍しの必要性

板材・棒材など加工された材料を用いて作品を作る場合は、材料を切り出した段階で最初に焼き鈍しを行います。

板状・棒状に加工されて販売されている金属は、製造段階で加工硬化しているためです。
貴金属加工業者への依頼時には、多くの場合”鈍し加工”のオプションがあります。

地金の展延加工時の焼き鈍し

圧延ローラーなどを使って地金を伸ばす際は、定期的に焼き鈍します。3~4回ローラーで引いたら一度焼きなましを行います。

少々手間ですが、これを怠ると地金の靭性が失われて亀裂やささくれが発生します。
地金の溶解後、ローラーで展延させる場合は、溶かした地金ブロックの全長が倍の長さになるまで焼き鈍し行わず、地金を”締める”必要があります。

焼きなまし

焼き鈍しの手順

1.バーナーで加熱後、冷却

バーナーで赤くなるまで加熱します。金・シルバー・銅・真鍮は基本的にはすぐに水で冷やす(急冷)ようにします。

プラチナは室温で放置(除冷)して徐々に冷却させます。

炭素鋼などの焼きなましは徐冷が基本となります。炭素鋼で急冷をすると逆作用である焼き入れとなり、硬度が最大になります。

2.酸洗いを行う

酸洗いをして、酸化皮膜をきれいに取り除きます。特に圧延ローラーで地金を加工する際は、地金がきれいな状態になっているか注意します。

酸化皮膜が押し潰されて、地金に食い込んでしまうと地金表面が荒れてしまいます。

地金加工時には定期的な焼き鈍し必要

焼き鈍し怠るとひび割れなどのリスクがある他、硬いので自在に地金を加工することが困難になります。硬いと感じたら焼き鈍しを都度行うようにしましょう。

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