カテゴリー: TIPS

  • 【彫金】自宅で金属をピカピカに研磨・仕上げする手順

    【彫金】自宅で金属をピカピカに研磨・仕上げする手順

    作品をピカピカに磨きたいけれど、自宅だと鏡のように仕上げるのは難しい…と思っていませんか。

    傷だらけのものをピカピカに磨くのはとても根気が必要で、時間もかかりそうですが、道具と研磨剤を適切に選べばそんなことはありません。

    設備の乏しい自宅環境での作業を前提とした、効率的かつ高品質な研磨の方法を解説していきます。

    大前提としてリューターが必要です。

    ピカピカに作品を仕上げるためには電動工具であるリューターは絶対に必要です。リューター(マイクロモーター)では五分で終わる作業が、手動だと何十時間もかかってしまいます。

    とは言っても1.8万円代で購入できますので、ぜひこの機会に入手してみてください。

    石留めにも大活躍します。リセールバリューも良いので、忙しい人こそ最初に揃えていただきたい道具です。

    このリューターはフットペダル・防塵メガネもセットになっている超お得なリューターです。

    研磨はこの順番だけ覚えておけばOK

    ヤスリがけからピカピカにするまでの工程までをみていきましょう!

    Step1. 鉄ヤスリで面を均す

    表面がボコボコだったり、深い傷があったりすると、いくら磨いても鏡のような仕上がりにはなりません。

    光が乱反射して、光沢が炎のメラメラのように見えます。折り紙セットに入っている金色・銀色はピカピカしていますが、紙の皺や歪みのせいで鏡のようには反射しませんよね。あれに近いような仕上がりになります。

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    日本製 組ヤスリ 5本組 半丸 中目

    ヤスリがけしたあとはこんな感じの表面になります。(中目のヤスリ使用)

    作品をツヤツヤ・ピカピカにするには、原則としてベースは平ら(ボコボコしていない状態)でなくてはいけません。

    Step2.ペーパーロールサンダー#600か、金属用紙ヤスリ#600を使って傷を消す

    鉄のヤスリで削ったあとは、当然荒々しい削り跡になっています。

    紙ヤスリやリューターに取り付けられる紙ヤスリを巻いたポイント(ペーパーロールサンダー)で、鉄ヤスリの傷を消していきます。

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    バナナサンドペーパー #600

    Step1の傷が完全に無くなるまで入念にペーパーがけします。

    目地が均一になったらOKです。

    ロウ付けをする作品の場合は、ロウ付け前にStep.1のペーパーがけまで終わらせておきましょう。(ロウ付けしたパーツの出っ張りが邪魔になって隅々まで綺麗にすることができなくなってしまうためです。)

    Step3.下磨き(細かいところを先に磨く)

    本体と爪の境目など細かいところ(上画像の針で指している部分など)からピカピカにしていきます。

    シリコンポイントをリューターに取り付けて綺麗にしていきます。

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    松風 シリコンポイント M3−10

    こんな感じで艶消しのザラザラだった部分に光沢の筋ができました。

    シリコンポイントは、100円ショップで販売されているダイヤモンドヤスリで尖らせて使います。

    100円ショップのダイヤモンドヤスリ

    Step4.中磨きをする

    フェルトに中磨き用研磨剤をつけて、先ほどのペーパーがけした目地の方向と角度を変えて当てていきます。

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    マンドレールという先がネジになっている軸にフェルトホイールを取り付けて使います。

    マンドレールは5本程度買っておくと良いです。また、100円ショップの工具コーナーでもマンドレールやフェルトホイールが売っていたりします。(彫金用と比べて品質は低いですが、間に合わせで使う分には良い選択です。)

    フェルトホイールをリューターにつけて、回転させながら研磨剤をつけます。

    Step2のペーパーは真横方向に行いました。同じ方向でフェルト研磨をしても傷を消すことができません。

    斜め方向に角度をつけながらStep2のペーパー傷が消えるまで研磨します。

    傷が全て消えたら、最後に横方向(Step2のペーパーと同じ方向)にフェルトをかけておきます。

    白い細かい筋が残りますが、光を反射して光沢が出てきました。

    Step5.細かい部分を研磨剤で磨く

    紙パック(牛乳パックを丸く切って、マンドレールを取り付けたもの)などに中磨き用研磨剤(白棒)をつけて、フェルトホイールが入りきらなかったこかまい部分を研磨していきます。

    今回は紙パックを使っていますが、ブラシがついているものや小さい尖ったフェルトなど、適切な道具を選択して使います。

    紙パックは自宅でも廃材から作れて、かつ色々な場面で活躍するので紹介してみました。

    終わったら食器用洗剤で洗っておきましょう。超音波洗浄機をお持ちの場合はこのタイミングで一度洗っておきます。

    この後仕上げ用研磨剤を使いますが、作品の表面に荒い研磨剤が残っているとピカピカになりません。

    Step6. (仕上げ)細かい研磨剤とバフで仕上げる

    柔らかい布のついたバフ(リューター用は豆バフと呼びます)に仕上げ用の研磨剤をつけて磨いていきます。

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    ノンクロン ♯5000

    色々な角度から豆バフを当てて磨きましょう。

    白い筋が入っているところがStep4-5の中磨き用研磨剤で磨いた部分、右上のピカピカになっている部分が仕上げ用研磨剤で磨いた部分です。

    ピカピカになりました。

    洗浄したら完了です。ちなみに、もう一段階細かい「鏡面仕上げ用研磨剤」を使って最終仕上げをする場合もあります。豆バフもより柔らかいものを使って磨きますが、趣味目的ならこれくらいで十分だと思います。

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    最終仕上げまでやりたい場合は、再度洗浄して、手袋をはめた状態で研磨します。素手で触ると傷がついてしまいますので、洗浄・研磨など全ての工程で気を使う必要があります。

    底面を綺麗にする場合は…

    底面は事務用品のバインダーに紙を挟んで、研磨剤をクレヨンのように使って紙に擦り付けた面に擦り付けて磨きます。

    紙やすり#600をかけた後に、中磨き用研磨剤→洗浄→仕上げ用研磨剤→リューターとバフで傷を消して仕上げる流れです。

    その後、バフで小傷を消せば綺麗になります。

    【彫金】自宅で金属をピカピカに研磨・仕上げする手順 まとめ

    ということで作品をピカピカに仕上げる方法を解説しました。所要時間は15分-20分程度です。

    汚れを洗浄する工程が意外とネックになってきます。

    手動だとお湯と中性洗剤・歯ブラシで洗浄することになりますが、それでもなかなか細かい部分まで洗いきれなかったり、歯ブラシで擦ったことによって小傷がついてしまうリスクもあります。

    超音波洗浄機を導入すると、本体に触れずに細かい部分まで完璧に綺麗にできます。

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    超音波洗浄機はヒーター機能付きで、ボルト締め振動子を採用しているモデルを選んでください。Amazonで売っている1万円台の安物やメガネ用クリーナーは汚れがほとんど落ちません。

    Amazonの格安品を買うくらいでしたら、フリマアプリやネットオークションなどで中古を探すと良いです。(VELVO -CLEARやアズワン、シャープなどのメーカーが狙い目)新品価格10万円以上するものが1万円くらいで買えることがあります。

    産業用クラスの高級な振動子を使っているので洗浄力は段違いに良いです。

  • 【彫金/石留め】覆輪留めの基本のやり方

    【彫金/石留め】覆輪留めの基本のやり方

    この記事ではフクリン留めのやり方について解説していきます。フクリン留めはフチをタガネとオタフク鎚でたたいて折り曲げていく作業となります。

    ふくりん留めに必要な道具

    1. 万力(ボール盤万力)
    2. 木片(積み木を代用)
    3. 固定材(GRS サーモロックなど)
    4. バーナー(固定材を溶かすときに使います。)
    5. クランプ(スリ板についているのを流用してもOKです。)
    6. フクリンタガネ(伏せ込みタガネ)
    7. 鉄ヤスリ
    8. オタフク鎚 柄付 5分(15mm)
    9. 紙やすり#600
    10. ピカピカに磨きたい場合は研磨セット一式

    1.石枠を机と固定するための万力です。本来石留めでは「彫刻台(ピッチボール)」という道具を使うのですが、3万円以上する高価な道具です。

    出番の少ない彫刻台より先にリューターや超音波洗浄機を先に揃えてほしいので、今回は安価なボール盤万力(バイス)で代用します。

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    2,3.熱すると柔らかくなる樹脂で石枠を固定するための道具です。石枠を強力に固定することで、トンカチでトントン叩いてフクリン留めをしていくことができます。

    4.バーナーは3の固定材(熱すると柔らかくなる樹脂)に使います。小さなバーナーで十分です。

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    5.ボール盤バイスが動いてしまうので、机と固定するために使います。

    6.フクリン留めをするためのタガネです。自作する必要があります。(500円以下です。)作り方はこちら

    7.形を整える際に使います。平らな面を削れるヤスリが必要です。ここでは半丸ヤスリを使っています。半丸ヤスリは、これ一本で平らな面と丸い面を削れる優れものです。100円ショップの鉄鋼ヤスリでもOKです。

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    8.石留めや彫り作業に使う変わった形の金槌です。5分(ぶ)というサイズがおすすめです。おたふく鎚の調整方法や買い方はこちら

    9.100円ショップでセットになっている紙やすりを買っておけばOKです。

    10.なくてもOKですが、これを持っているとワンランク上の作品を作れるようになります。ヘラについてはこちら

    11.研磨したい場合は研磨剤などが必要になります。リューターが必要です。

    流れとしては、①爪の厚みを調整する→②タガネでたたく→③たたいてぼこぼこになったところをヤスリで削る、という工程となります。

    石枠の確認

    フクリンのフチとルースの高さを確認しておきます。フクリンのフチが高すぎると、留めたときにルースが隠れてしまってあまりキレイに見えなくなります。かといって低すぎると留まりません。

    適正な高さの目安としては、ルースの上の平らな面(テーブル面といいます)からガードルまでの間の距離の半分くらいの高さが良いと思います。

    石枠の固定

    木片(積み木を使っています)に固定材(サーモロック 購入リンク:GRS サーモロック 1本入・キャメルヤニ 購入リンク:キャメルヤニ(シーリングワックス)など、どれでも良いです。)をバーナーで炙って溶かして練りつけたものに、石枠をセットします。

    冷えて固まるまで待ちます。

    フクリン留めはオタフク鎚とタガネでガンガン叩いていきますので、万力がずれてきてしまいます。

    ずれないようにクランプなどで固定しておきます。

    (クランプは100円ショップでも販売されています。すり板に使われているクランプを一時的に使用するのでも良いと思います。)

    枠の内側のヘラ掛け

    この作業はやらなくてもフクリン留めはできますが、やっておくとよりキレイな仕上がりになります。

    フクリンの内側が滑らかに磨かれることで、留めたときにフクリンのフチがガタつかずに滑らかな見た目になります。

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    枠の外側を薄くする

    爪の厚みが1mm以上の場合は、外側を斜めの角度に薄く削っておきます。この削った面をたたいてフチを倒して留めていきます。

    ヤスリで削り終わったら紙やすりで傷を消しておきます。

    これで留める前の準備は完了しました。

    叩いてフチを倒す

    伏せ込みタガネ(フクリンタガネ)を利き手ではない方の手で持って、利き手でオタフク鎚を持ちます。

    フクリンタガネの作り方はこちらで解説しています。

    フチにタガネの先をあてがって叩きます。タガネの角度は45°くらい立てて持ちます。フチをルースに倒し込んでいくイメージです。

    ルースが飛び跳ねないようにテープを貼っておきます。石が小さくてテープが貼れない場合はサラダ油やグリスなどを染み込ませておきます。

    テープはなんでもOKです。(私は家にマスキングテープしかなかったのでこれを使っていますが、本当は透明なセロテープがおすすめです)

    一部を一気にたたき切るのではなく、何段階かに分けて様子を見ながら徐々に叩いていくようにします。一部だけ叩きすぎるとルースが曲がって留まったり、フクリンにシワが寄ってしまうことがあります。

    ルースがカタカタせずに動かなくなったら留まっている状態です。

    ルースが動かなくなったら、叩いて倒していく作業から、『フクリンのフチがきれいに見えるように』出っ張っているところや凹んで見えるところを叩いて慣らしていく『仕上げ』の作業に移行します。

    ルースにフチが接すると、叩く感触が変わってくると思います。音が高くなり、叩くとタガネが跳ね返ってくるような感触が手に伝わってきます。(岩を直接金槌で叩いたときのような反発力があります)

    こうなったらそれ以上叩かないようにしましょう。(それ以上叩くとルースが割れます。)

    フチを整える

    叩いたところはボコボコなので、ヤスリで削って整えます。平らに削れるヤスリ(ここでは甲丸ヤスリを使っています。)で覆輪のフチを削ります。

    フクリンのフチが一周同じ幅に見えるように調整します。

    ヤスリで削った後は紙ヤスリで傷を消しておきます。

    磨きと仕上げ

    ピカピカに磨く場合は、フェルトに研磨剤(中磨き用)を練りつけて磨きます。ルースに研磨剤が当たると、石の種類のよっては削れてしまうことがあります。

    なるべく道具をルースに当てないように心がけます。

    洗浄したら豆バフ(緑)に研磨剤ノンクロン#5000をつけてささっと仕上げます。

    まとめ

    フクリン留めはやり直しがきかない分、爪留めより難しいかもしれません。ただし、落ち着いて、焦らずに作業すれば大丈夫です。

    ポイントは石が動かなくなったら無理して叩きすぎないことです。

  • 【彫金/石留め】爪留めの基本のやり方

    【彫金/石留め】爪留めの基本のやり方

    今回は、自分で作った爪留めの石枠にルースをとめる手順を解説していきます。

    石を割らないようにするには、ただそのまま爪を倒すのではなく、爪の一部を削って加工して狙った場所で折れるようにしてあげなければなりません。

    爪留めに必要な道具

    1. 時計ヤットコ(#0)
    2. 甲丸ヤスリ
    3. 魚地球 精密ヤスリ 12本組 刀刃 #6
    4. カニコンパス(カッターなどでもOK)
    5. 石留めヤットコ
    6. ニッパー
    7. ピカピカに磨きたい場合は研磨セット一式

    爪留めの全体的な流れ

    いろいろな留め方がありますが、大まかな流れはどれも同じで、『1.ルースをしっかり座らせて』、『2.爪に引っ掛かりの刻みを削って』、『3.爪を倒す』手順となります。

    色石(ダイヤ以外の色のついている宝石のことです。)で多用される、オーソドックスな『しずく形』(露形・涙形とも呼ばれます。)の爪で留める方法を解説します。

    猫の爪がルースを抑えているようなイメージです。

    ルースのセッティング

    まずはルースを石枠にはめてみます。石枠はルースより小さく作ることが基本なので(石枠を小さくすると、留めたときに正面から見ると石枠が見えないので、石がきれいに見えます。)そのままではルースが石枠にはまらないことが多いです。

    時計ヤットコを使って爪を広げる

    手始めに時計ヤットコで少しだけ爪を広げてみましょう。時計ヤットコのサイズは#0を使っています。

    時計ヤットコがなければ、精密に作業できそうな細めのラジオペンチなどでも構いません。100円ショップでも使えそうなものが売っています。

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    自分が思うバランスの良い高さにルースが座り(飛び出すぎていないかどうか)、斜めにセットされないかをチェックしておきます。

    もし想定した高さよりも出っ張ってしまう場合はヤスリやスチールバーNo.1型で石座のスロープ(ルースが石枠にあたる受け皿部分)を削って調整します。

    カタカタしたりグラグラする場合、ルースと石座の余計な部分が当たってしまってシーソーのようになってしまっていることもあります。

    こちらも同様にヤスリやスチールバーで削って調整しておきましょう。

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    スチールバーを使う場合はリューターが必要です。

    ガードル位置に印を入れる

    金属は一番強度のないところから折れますので、折れる位置をコントロールする必要があります。何パターンかコントロールする方法がありますが、ここでは爪の内側に刻みを入れて、一部の爪の厚みを少なくすることで爪を狙った位置でスムーズに曲げる方法を行います。

    こうすることでルースに負荷がかかりにくくなり、石を割ってしまうリスクを大幅に減らすことができます。とがっている道具であればなんでもOKです。ここではカニコンパスを使いました。

    他の道具で代用する場合は、100円ショップで売っているデザインナイフが使いやすいです。

    印の位置に刻みを入れる

    精密ヤスリの刀刃型で印を入れた部分に刻みを入れます。

    この作業はリューターとスチールバー(No.414 ダイヤ型のもの)を使ってもOKです。

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    下図のような形になるように溝を削ります。溝を削ることで、爪はそこから折れ曲がっていきます。

    金属に限らず、木の枝を折るときも、厚紙を折るときも、狙った位置で折り曲げたいときはノコギリやカッターで切れ込みを入れると思います。この作業はそれと同じ目的で行います。

    4本すべて行います。

    刻みの上を平らに削る

    先ほどの刻みの上の部分を削って平らにします。ここがルースのファセット面に当たって石が固定されます。

    石をはめて爪を軽く倒す

    ヤットコやピンセットの柄などで軽く爪を内側に倒します。ここでは倒し切らずにルースを動かなくする程度でOKです。

    先ほど作った溝にルースがはまっていることを確認しておいてください。ずれてしまっている場合は精密ヤスリやスチールバーNo.414(ダイヤ型のもの)で再度刻みをずらすようにして削っておきます。

    長すぎる爪をカット

    余分な爪をカットします。今回のような大きな石の場合は3mm程度の長さに切りそろえます。石の直径が10mm以下の場合は石の高さと同じくらいの長さに切っておきます。

    爪の形を整える

    ヤスリで爪をとがらせます。まずは大きなヤスリで厚みを薄くしてとがらせます。下図のようなイメージです。

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    次の精密ヤスリで左右の幅を削ってとがらせます。ルースにヤスリが当たっても傷がつかないように、ヤスリはピカピカに磨いておきます。

    それでもなるべくヤスリはルースにあてたくないので、親指の先でガードしながら作業しています。

    ルースの種類によっては石を外した状態で作業をする

    なれると石に道具を当てずに爪を整えることができますが、最初のうちはなかなか難しいと思います。

    ルースをはめた状態で爪を整えるとバランスを見ながら作業ができるのでやりやすいのですが、傷がついてしまったら大変ですので石の種類によっては外して作業されることをお勧めします。

    鋼鉄のヤスリはモース硬度7.5ですので、それを下回るルースは外してから爪の形を整える作業をしてみてください。石の名前でグーグル検索すると、モース硬度がわかります。

    石留めヤットコなどで爪を倒す

    石留めヤットコで爪を倒します。一番爪が薄く削れているところを起点に、爪が曲がってルースに倒れこんでいくと思います。

    万が一うまくいかない場合は、爪が厚くて曲がりにくくなっていることがありますので、もう少し爪を精密ヤスリで削ってリトライしてみてください。

    指で爪の先を触ってみて、引っ掛かりがないかを確認しておきます。

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    磨きと仕上げ

    爪を磨く場合は研磨剤(中磨き用)を付けた紙パックやフェルトで磨きます。ただ、石によっては研磨剤でだれてしまう可能性がありますのでそのような場合は、石留めヤットコで爪を倒す前に一度ルースを外して、完全に磨いてからヤットコで倒すようにします。

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    紙パックやフェルトホイールはマンドレールに取り付けて使います。

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    一度洗浄したら、仕上げに研磨剤ノンクロン#5000を豆バフにつけて、ササっと磨いて再度洗浄して完成です。

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    爪留めの基本のやり方 まとめ

    ということで今回は、自作した爪留めの石枠に石を留める手順を解説しました。

    いきなり爪を曲げるのではなく、爪の一部に折れ目を削って、そこを起点に折り曲げるようにするのが基本です。

    こうすることでルースに負担がかかって割れるリスクを減らして、綺麗な爪にすることができます。

    少し練習が必要ですが、全体の流れだけでも把握しておいていただけたら何かの役に立つかもしれません。

    最後までご覧いただきありがとうございました。

  • 【彫金】複数のパーツを同時に簡単にロウ付けする方法

    【彫金】複数のパーツを同時に簡単にロウ付けする方法

    石枠などの複数のパーツをロウ付けする時、熱を加えすぎてバラバラに溶けてしまったり、固定できずに曲がってくっついてしまったりと難易度が高くなります。

    ここでは自宅でも使えるロウ付けサポートツールの使い方を解説します。

    ロウ付け用石膏の使い方

    6本の爪がある石枠をロウ付けしてみますが、通常のやり方で6本爪を立てるのは難しいと思います。こういう場合はロウ付け用石膏を使うと簡単にロウ付けが可能です。

    1.瞬間接着剤で仮組みする

    瞬間接着剤はアロンアルファなどの固くなるタイプ(ボンドみたいにぷにぷにしない)が良いです。接着剤をつけすぎず、最低限の量で石枠を組み立てます。

    アロンアルファはコンビニでも売っています。

    仮組みが終わったらそっと置いておきます。

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    2.ロウ付け用石膏を水と混ぜる

    購入リンク:19-13 ろう付石膏

    小さな紙コップなどにロウ付け用石膏と水を入れて攪拌させます。パック入りのヨーグルトくらいの固さを目指します。

    3.耐火ブロックに石膏を少量のせる

    少量をブロックに垂らします。水分がブロックに吸われてすぐに硬くなってくるので急いで作業します。

    4.仮組みした石枠をのせる

    先ほどの石枠を載せます。ロウ付けしたいところに石膏がつかない角度でセットします。そのまま完全に水気が飛ぶまで(10分ほど)待ちます。

    水気がある状態で熱すると熱い石膏が弾けることがありますので注意してください。

    5.ロウ付けする

    ここからは通常のロウ付けと同じ流れです。フラックスを塗って、バーナーで加熱してフラックスが透明になったらロウをセットして溶かします。

    きれいにロウ付けができました。接着剤は焼き切れてロウが流れています。接着剤をたっぷりつけすぎると焦げがロウ材の流れを阻害してうまくロウ付けできなくなることがありますので、接着剤の量は極力少なめを目指してみてください。

    6.石膏を取り除く

    熱い状態のまま石膏ごと水に入れると石膏が崩れて作品を取り除くことができます。やけどには十分気を付けてください。

    酸洗い(ピックリングコンパウンドを溶かした水・ぬるま湯に5分程度つける=酸洗い)もしておきます。

    石枠に爪を立てるときなど、落ち着いて作業ができるようになるのでお勧めです。石膏は燃えないゴミで処分します。

    石膏を下水に流さないように注意してください。配管を詰まらせて大変なことになります。

    からげ線の使い方

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    からげ線はパーツとパーツをまとめてロウ付けしたいときや、縛ってロウ付けしたいときに使う鉄の針金です。

    ニッパーで切って使う

    ニッパーで適当な長さにカットして、縛ったり巻いたりして固定します。

    からげ線にフラックスがついていると、からげ線までロウ付けされてしまうことがあります。なるべくロウ付け個所から離してロウ付けしたり、からげ線に砥の粉を塗ることで回避できます。

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    もし一緒にくっついてしまったら削り落としてしまうか、酸洗いを長めにすることでカラゲ線を溶かすことができます。からげ線を溶かした酸洗い液は廃棄して新しく作り直しておきましょう。(鉄が溶け込んでいるため変色の原因となります。)

    まとめ

    ということでロウ付けが簡単になる方法を2通り紹介しました。

    要するに、「しっかり固定して、落ち着いてロウ付け」すれば良いという訳です。

    他にも石綿を使ったり、半分に切ったじゃがいもにロウ付けするものを刺して固定したりと色々な方法があります。

  • 【彫金】糸鋸の使い方・セット方法 刃の向きの使い分けについて

    【彫金】糸鋸の使い方・セット方法 刃の向きの使い分けについて

    金属板を切る上では欠かせない道具です。ここでは基本的な使い方と、糸鋸の様々な応用法を解説します。

    糸鋸の刃を正しくセットする方法

    糸鋸の刃はピンと張ることが重要です。

    これができていないと真っ直ぐ切れなかったり、刃が一瞬で折れたりしてしまいます。

    1.糸鋸フレームの上下どちらかに刃をセットする

    まず、上下どちらか、(私は下が好きです)蝶ネジをしめて鋸刃を固定します。

    手めで力一杯締めておきます。(刃の向きは用途によって異なります。詳しくは後述します。)

    この際にペンチなどの工具を使って締め込みたくなりますが、道具で締めすぎるとネジ山が潰れてしまいます。ペンチなどで閉める際は手締めの後に1/4回転プラスで締め込むくらいにしておきます。

    2.糸鋸フレームをしならせて反対端の刃をセットする

    肩やお腹などに糸鋸フレームのグリップをあてがって、机や手でフレームを体重をかけて押し付けて弓をしならせます。

    その状態のまま鋸刃をセットします。

    #0以上の太めの刃であれば大丈夫ですが、#0/8などの細い刃をセットする際は、フレームをしならせ過ぎた状態でセットすると刃がちぎれてしまう場合がありますので要注意です。

    3.刃がしっかり張られているかを確認する

    セットした鋸刃を爪で弾いて、キンッと高く短い音がすればOKです。

    張りが不十分だと「ベン…」「ピーン…」と低かったり長めの音になります。

    鋸刃の向きについて

    刃の向きをどうセットするかは状況によって変えます。

    ギザギザを上向きにセットする「押し切り」と下にする「引き切り」で使い分けます。

    それぞれ適したシーンを覚えておきましょう。

    下向き=引き切り

    オーソドックスな使い方です。板材や棒材を切り出すなど、長距離をただひたすら切りたい時に向いています。
    糸鋸を初めて使う場合は、まずはこれから練習するといいです。

    上向き=押し切り

    マルカンを切ったり、作品の一部を切断したり、ヤスリのように使う時の刃の向きです。

    基本的に板材を切る時以外は、この向きにセットしておきましょう。

    ヤスリと同じく押す動作で切れます。短距離を切る時に適しています。

    糸鋸の動かし方

    引き切りの場合は、『肩の力を抜く・押し付け過ぎない・ストロークを長く使う』ことを意識してみてください。鋸刃の進行方向には指を置かないようにします。

    糸鋸の刃の上から下までストロークを長く使って切るようにすると、断面がキレイで精密な作業ができます。

    曲がり角はストロークを短くして、その場で足踏みするように小刻みに上下しながら刃をゆっくり回転させます。刃が回転するために必要なスペースを切り削りながら確保して行くイメージです。

    切る作品や材料は2本の指でしっかりとスリ板に押し付けるように抑えて、暴れないようにしましょう。この際に、抑え方が不安定だと高確率で刃が折れます。

    押し切りの際は、間違えて手を切らないようにご注意ください。引き切りの際も、進行方向に指を置かないように気をつけます。

    切り終わりの時に誤って刃を指で受けてしまわないように、押し切りの切り終わりはスリ板でガードするようにして(スリ板も一緒に切ってしまって構いません)切るようにします。

    糸鋸はちょっと刃がかすっただけでも想像以上にザックリ切れます。細心の注意を払って作業してください。

    初心者の方は安全に作業がしやすいハンドクランプの導入もおすすめです。700円程度で購入できるのでご検討ください。

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    糸鋸の使い方 まとめ

    実際にやってみることが一番です。まずは#0の太さの鋸刃で練習すると良いです。(細すぎず太すぎず扱いやすい)

    これまでのことをまとめると、

    1. 刃はピンと張る!(爪で弾くとキンキン鳴るくらい)
    2. 板を切るときは刃を下向き(棘が下側)にセットする
    3. 細かい作業の時は刃を上向きにセットする
    4. 切るときはストロークは長く、力を抜いて!
    5. 曲がり角ではストロークは短く、足踏みしながら曲がる!
    6. 刃の進行方向に指を置かない!!!

    以上が糸鋸の基本の使い方です!たくさん練習してみてくださいね。初めて糸鋸を使って何か作ってみたい方にはこちらの作品がおすすめです。

  • ペアシェイプカットの石枠の作り方と石留の手順

    ペアシェイプカットの石枠の作り方と石留の手順

    このページでは、ペアシェイプカットの石枠の作り方を解説します。

    お手持ちのルースに合わせて、サイズのぴったりの石枠を作れるようになれば、リフォームアクセサリーが作れるようになりますね!

    使用する道具と材料

    彫金の道具のイラストです。

    使用する道具

    糸鋸フレーム、鋸刃#0
    ヤスリ(中目・細目)
    精密ヤスリ(甲丸・歪)
    ニッパー
    丸ペンチ
    リューター・スチールバー
    ロウ付けセット
    石留めセット

    彫金の道具一式と、石留めに使う道具一式が必要です。リングを作るための道具である芯がね棒などは必要ありませんが、持っていると石枠を指輪にすることが出来るようになります。

    使用する材料

    紙にトレースする ペ材料を用意する シェイプの石枠の作り方
    10mmペアシェイプカット キュービックジルコニア
    1.2mmφ SV950線材(枠・爪用)
    2.0×1.0mm SV950角線材(枠部分)
    銀ロウ材 3種類(3分・5分・7分)
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    丸線は色々なサイズを持っておいて、石のサイズによって微妙に変えると質感にグッと深みが出ます。

    丸線を全て揃えるのも大変なので、線引き板があると便利だと思います。

    欲しいサイズの丸線材を作る事ができます。

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    ペアシェイプカットの石枠の作り方

    ペアシェイプに合わせて石の形をトレースする

    紙にトレースする ペアシェイプの石枠の作り方

    方眼紙の上に石を置いて、画像のように形をトレースします。

    面倒な方は石をスキャナーで読み込んでコピーしてもOKです。

    爪の位置に印をつけておきます。

    トレースした線に合わせて地金を巻く

    丸ペンチで丸めていく 紙にトレースする ペアシェイプの石枠の作り方

    焼き鈍しをした地金を丸ヤットコなどで巻いていきます、切れ目はしずく形の先端に来るようにします。

    線の内側を狙って巻いていくと、石が枠からはみ出ずに綺麗に留まります。

    形が決まったら余計な部分は1mm程度残して切っておきます。

    ペアシェイプ形に合わせる  ペアシェイプの石枠の作り方

    糸鋸を使って、ペアシェイプの先端に切れ目がちょうど来るように画像の角度でカットします。

    ここを切れ目にする事で、ロウ付けした部分(ロウ目と言います)を隠すことができます。

    紙に合わせてルースを確認する ペアシェイプの石枠の作り方

    この際に隙間が多少あっても、あとで調整しますのでOKです。

    糸鋸で合わせをぴったりにする  ペアシェイプの石枠の作り方

    糸鋸(#0の鋸刃使用)で、切れ目に沿って切ってきます。

    あとは鋸刃の幅分空いた隙間を、ぎゅっと閉じます。

    こうする事で精密に切れ目をピッタリにすることができます。

    ペアシェイプの石枠の作り方

    石と並べるとこんな感じです。

    石枠(上段)のロウ付けをする

    ロウ付け ペアシェイプの石枠の作り方

    3分ロウなどの溶けにくいロウで、切れ目をロウ付けします。バーナーを置いた状態で、ピンセットで持って空中で行う『差しロウ』方法でやりました。

    慣れるとこちらの方が素早くロウ付けができます。

    ヤスリで整える

    ペーパーで綺麗にする ペアシェイプの石枠の作り方

    平らな部分は耐水ペーパーで平らにして、側面はヤスリで整えます。側面は少し絞りをつけて、テーパー気味にしました。

    ヤスリで整える ペアシェイプの石枠の作り方

    内側も手の入る部分は綺麗にしておきました。

    磨く場合は、綿棒を折ってリューターに装着して、研磨剤をつけて磨くのがおすすめです。

    ペアシェイプルースの受け皿を作る

    ケガキを入れる ペアシェイプの石枠の作り方

    石がしっかりと石枠に座るように、受け皿部分を作ります。

    完全に角にしてしまうと磨いたりしているうちにガジガジになってしまうので、ある程度縁を残しておきます。

    ケガキはなくてもいいのですが、縁が見やすくなるので今回は説明用につけました。

    キサゲで斜めに削る ペアシェイプの石枠の作り方

    斜めに削れれば何でも構いませんが、今回はキサゲなども出動してやってみました。

    キサゲを使って石枠を削る ペアシェイプの石枠の作り方
    刻みに向かって斜めをつけていきます。

    ペアシェイプの先端はあらかじめ精密ヤスリ(刀刃型)で刻みを入れておいて、その刻みを馴染ませるように斜め部分を削っていくと先端までシャープに削ることができます。

    上段は完成 ペアシェイプの石枠の作り方

    上面の平部分を微かに残しておきます。

    ここを残しておかないと、磨いたときに角がカミソリのように薄く尖ってしまいます。

    下の段を作る

    下段を作る ペアシェイプの石枠の作り方

    1.2φ銀線を先ほどと同じようにペアシェイプ型にします。

    横から見た時の仕上がりがスタイリッシュになるように、上段の枠よりわずかに小さくしました。

    丸線を使って石枠を作る ペアシェイプの石枠の作り方
    方眼紙に書かれている線が上段枠の輪郭です。

    あまり下段を小さくしすぎると横から見た時の爪の流れに違和感が出てきますので注意します。

    デザインによって変わってきます(好み)ので決まりはありません。

    成形 ペアシェイプの石枠の作り方

    上段と同じようにロウ付けをします。ロウ材は融点の高いものを使います。(3分ロウを使用)

    ペーパー掛け ペアシェイプの石枠の作り方

    底面を耐水ペーパーで平らに削りました。

    石枠に爪を立てる

    石枠下段の爪をつける部分に精密ヤスリなどで刻みをつけて、爪がフィットするようにします。(ペアシェイプの先端の尖っている部分は刻みを入れません)

    5分ロウで慎重にロウ付けをしていきます。爪は長めの棒材をロウ付けして、後で余分なところをカットして整えます。

    写真撮り忘れました…こちらはオーバルの時の様子です。

    なかなかロウが溶けなかったら無理せずに、一回ピックリングコンパウンドや希硫酸などで酸洗いをして仕切り直すと良いです。

    袋爪を作る

    ペアシェイプ、プリンセス、マーキスなど角のある石は、袋爪と呼ばれる構造の爪を作るのがセオリーです。

    角を包み込むように内側にくぼみを作ったり、L字型の爪にしたりと角を完全にホールドすることで石を留める仕組みです。

    石の角は欠けやすいので保護する目的もありますが、そもそも袋爪でないとしっかりと留めることができません。(角が滑ってしまいカタカタと動いて外れてしまいます)今回はL字の爪を作ります。

    3mm幅の細長い板(厚みは0.8mm)の中央に線をけがいて、『三角型』や『四角型』の精密ヤスリで折り目を作ります。

    皮一枚のところまで削ったらヤットコなどで折り曲げるとL字型の素材を作ることができます。

    スタイリッシュに見せるために先細りに削っておきます。

    上段の枠にも刻みを入れておきます。

    下段パーツと上段パーツのロウ付け

    7分ロウでロウ付けします。酸洗いもしておきます。

    先端の爪を合わせてロウ付け

    製作した袋爪を合わせていきます。下の方を削ってピッタリ合うように調整しておきましょう。

    最後に7分ロウでロウ付けしておきます。

    石留め前に磨く

    ピカピカにしたい場合はこの段階で磨いておきます。とりあえず石枠は完成です。

    ペアシェイプカットの石留め やり方

    石留めをしやすいように固定材に取り付けておきます。この道具は調理器具のすりこぎ棒に固定材を練りつけたものです。作り方はこちらの記事で紹介しています。

    バーナーで軽く炙って温めて石枠をセットします。

    精密ヤスリで刻みを入れる

    ルースをセットしてみて、石が爪とぶつかる部分に精密ヤスリで刻みを入れます。

    爪を倒す

    爪倒しやピンセットの柄などで爪を倒していきます。刻みを入れたところから曲がっていきます。

    一本ずつ一気に倒し切るのではなく、対角順に徐々に倒していきます。袋爪の部分もルース側に押して軽く曲げておきます。

    余分な爪をカット

    長い爪をカットします。今回は露形の爪にするので、ルースのテーブル面の高さより気持ち長めにカットしています。

    ヤスリで尖らせる

    精密ヤスリで爪の左右を削って尖らせていきます。まだ爪は倒れ切っていないので浮いている状態です。

    倒し切る前にヤスリで削ることで、ルースに道具を当てないように作業できます。

    使用する精密ヤスリは『刀刃型』ですが、万が一ルースにあたっても傷がつかないようにヤスリの峰をピカピカに磨いてあります。

    (ダイヤモンドヤスリ・耐水ペーパー・研磨剤で磨きます。)

    爪を薄くする

    左右を削ったら次は爪の上面を削ります。爪が薄くなることで、倒し込みやすくなります。

    爪の形も整えてきれいな露形(しずく形)にしておきます。

    袋爪も削る

    袋爪も長いので削り込んでおきます。*すみません…これ以降の画像データが消えてしまったので違う作品の同じ作業の写真や再現で解説します。

    爪を倒す

    ピンセットの柄などで、浮いた爪をぴったりルースに合わせていきます。爪を薄く削っているので、倒しやすくなっています。なかなか曲がらない場合は再度爪の厚みを削って薄くします。

    完成

    固定材から外してアセトンなどの薬品でこびりついた固定材を溶かします。

    最後にマンドレールに丸く切った牛乳パックを取り付けて、#4000研磨剤を使って爪の頭を磨いて、全体をバフなどで研磨したら完成です。

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    研磨剤をルースに当てると削れたり、カットがだれてしまいますので注意して作業します。

  • プリンセスカットの石枠の作り方と石留の手順

    プリンセスカットの石枠の作り方と石留の手順

    この記事ではプリンセスカットの石枠の作り方、留め方を解説していきます。

    プリンセスカットなどの角があるカットのルースは普通の爪留めと作り方も留め方も少し違ってきますので、そちらも合わせて解説します。

    使用する道具と材料

    彫金の道具のイラストです。

    使用する道具

    糸鋸フレーム、鋸刃#0
    ヤスリ(中目・細目)
    精密ヤスリ(甲丸・歪)
    ニッパー
    丸ペンチ
    リューター・スチールバー
    ロウ付けセット
    石留めセット

    彫金の道具一式と、石留めに使う道具一式が必要です。リングを作るための道具である芯がね棒などは必要ありませんが、持っていると石枠を指輪にすることが出来るようになります。

    使用する材料

    10mmプリンセスカット キュービックジルコニア
    1.2mmφ SV950線材(枠用)
    0.9mmφ SV950線材(爪用)
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    『線引板』を持っていると、さまざまな径の丸線を自宅で作れるようになります。

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    プリンセスカットの石枠の作り方 手順

    石の形をトレース

    石の輪郭を方眼紙にトレースします。石の一辺の長さもノギスで計測しておきます。

    地金に印を入れる

    まず最初に、切れ端を45°に削っておきます。

    トレースした線の内側に合わせて印を入れていきます。

    印に合わせて紙コンパスなどで線を入れます。

    精密ヤスリで折り目を削る

    精密ヤスリ(四角)で折り目を削ります。ここを折り曲げることでプリンセスカットに合う四角い枠を作っていく流れです。

    こんな感じになりました。

    折り曲げてロウ付けする

    先ほど精密ヤスリで削ったところを折り曲げていきます。

    そのまま3分ロウでロウ付けします。ロウ付け後は酸洗いをしておいてください。

    石枠に座りをつける

    ルースがしっかり安定して座るように、石枠を斜めに削ります。

    精密ヤスリ(刀刃)などを使って、角から削っていきます。

    他の部分も削って斜めにします。時々ルースをセットしてみて、しっかり座るかどうか確認しながら行います。

    下段も作る

    今回は石枠が二段になっていて、真ん中にスリットが入っているタイプを作ります。(この構造を『二段腰』と呼びます。)

    1段だけのタイプにしたい場合は、上段のパーツをもう少し幅の広い材料で作ればOKです。

    二段腰のメリットは、光彩を多く取れること、地金の存在感が薄くなり繊細に見えることなどがあります。

    下段も同じ要領で作ります。

    石枠の成形

    石枠は下に向かって窄まっている方が繊細に見えるのでヤスリで削っておきます。

    ちょっと斜めにしておきました。

    爪を立てる

    精密ヤスリで四つ角に刻みを入れます。ここに爪をはめ込んでロウ付けしていきます。

    丸線材をU字に曲げて挟み込むようにしてセットします。

    このままそっとロウ付けします。5分ロウを使います。

    上段にも刻みをつけてロウ付けに備えます。削りすぎると緩くなって下段と合わなくなるので気をつけながら行います。

    上からはめ込んで様子を見ます。大丈夫そうだったら7分ロウでロウ付けします。酸洗いもしておきます。

    裏面を平らに削っておきます。ヤスリの後は耐水ペーパーできれいにしておきましょう。

    これで石枠は完成です。ピカピカに仕上げたい場合は、石留め前に隅々まで磨いておきます。石留めをしてしまうと石が邪魔で道具が入らなくなってしまったり、石を傷つけてしまう原因になります。

    プリンセスカットの石留め やり方

    プリンセスカットなどの角のある石は、角を包み込む『袋状』になっている構造の爪で留める必要があります。

    通常の円柱のような爪では石が滑ってしまって留まりません。

    この、角を包み込む仕組みの爪を『袋爪』と言います。今回は普通の丸線で作った爪を袋爪に加工していきます。

    固定材に取り付ける

    石留めをしやすいように固定材に取り付けておきます。この道具は調理器具のすりこぎ棒に固定材を練りつけたものです。作り方はこちらの記事で紹介しています。

    バーナーで軽く炙って温めて石枠をセットします。

    爪位置に印を入れる

    ルースをセットしてみて、石の角が爪と当たる位置に印をつけます。ルースをセッティングしたままカッターなどで印を入れておきます。

    本来ではメスを使いますが、このような普通のカッターやデザインナイフなどでもOKです。小さくて細い爪などはカッターでは厳しいので、メスがおすすめです。

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    替え刃のタイプはNo.11型がおすすめです。当たり前ですが、メスはとんでもなく切れ味がいいので取り扱いには本当に気をつけてください。

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    印の位置に溝を入れる

    ブッシュスチールバーNo.414型 1.2mmを使用して、カッターで入れた切れ目の位置に溝を入れます。

    この溝にプリンセスカットの角をホールドして留めていきます。

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    こんな感じになりました。

    石をセットして爪を倒す

    石をセットしてみて、しっかりと先ほどの溝にはまっているかを確認します。

    石が斜めに座っていないことを確認したらピンセットの柄や爪倒しなどで爪を対角順に倒していきます。

    一気に倒し切るのではなく、順番に少しずつ倒していきます。

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    ニッパーでカットする

    余分な爪をニッパーでカットします。ルースのテーブル面の高さに合わせてカットします。

    爪の成形

    お好みの形にヤスリで削っていきます。今回は丸い爪にしようと思います。

    精密ヤスリ(刀刃型)で細かいところも削ります。ルースにヤスリが当たると傷ついてしまうので、ルースになるべく当てないように気をつけます。

    また、ヤスリの峰をピカピカに磨いておくとルースに当たっても傷が付きづらくなります。

    ロールサンダーなどで爪の太さを調整しておきます。ルースには当てないようにしましょう。

    しっかり留められていない時は…

    石がカタカタ動いてしまっている場合は、彫刻台や万力などにセットしてナナコタガネで叩いて留めます。

    彫刻台の方が作業がしやすいですが、とりあえずやってみたいだけでしたら、ボール盤バイスがおすすめです。(フクリン留めもできるようになります。)

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    おたふく鎚を使ってナナコタガネを叩いて爪を倒していきます。ルースが完全に留まると響くような手応えが伝わってきますので、そうなったら完了です。

    ルーペなどで見てみて、爪が浮いてない(石と爪の間に隙間ができていない)状態になっていればOKです。

    留まっているのに叩き続けると石が割れるので注意します。

    完成

    磨いたら完成です。これを元に指輪やネックレスにすることもできます。市販の空枠に角のあるルースを留める時にも、『袋爪』にすることでしっかり留めることができます。

  • マーキスカットの石枠の作り方と石留の手順

    マーキスカットの石枠の作り方と石留の手順

    この記事ではマーキスカットの石枠の作り方、留め方を解説していきます。

    マーキスカットやプリンセスカットなど、角があるカットのものは普通の爪留めと作り方も留め方も少し違ってきます。

    使用する道具と材料

    彫金の道具のイラストです。

    使用する道具

    糸鋸フレーム、鋸刃#0
    ヤスリ(中目・細目)
    精密ヤスリ(甲丸・歪)
    ニッパー
    丸ペンチ
    リューター・スチールバー
    ロウ付けセット
    石留めセット

    彫金の道具一式と、石留めに使う道具一式が必要です。リングを作るための道具である芯がね棒などは必要ありませんが、持っていると石枠を指輪にすることが出来るようになります。

    使用する材料

    石枠 自作 ルース 台座 彫金
    10mmマーキスカット キュービックジルコニア
    1.2mmφ SV950線材(枠・爪用)
    2.0×1.0mm SV950角線材(枠部分)
    ロウ材 3種類(3分・5分・7分)
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    マーキスカットの石枠の作り方 手順

    石枠 自作 マーキス

    石の形をトレース

    石の輪郭を方眼紙にトレースします。この下書きの線からはみ出さないように地金を巻いていきます。

    石枠がルースより大きくなってしまうと、留めた時に正面から石枠が見えてしまって、ルースの輝きを邪魔してしまいます。

    ピッタリ合わせるのは難しいのでは…と思われるかもしれませんが、多少はみ出た分だけでしたら後から削り落とせるので全然大丈夫です。

    なるべくはみ出さないように気をつけてみてください。

    丸ペンチなどで加工

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    マーキスカットの石枠は、円弧状のパーツを2つ作ってくっ付ければ作れます。下書きの形に合わせてカーブを作ります。

    材料は焼き鈍しをしておきます。

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    切れ目は平らなヤスリで削って合わせていきます。なるべく平らに合わせられるように頑張ります。

    ロウ付けする

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    パーツ同士を並べて3分ロウでロウ付けします。ロウ付けが終わったら酸洗いをしておいてください。

    石枠の成形

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    石枠の形を整えます。ルースを乗せてみて輪郭からはみ出たところは削っておきましょう。

    ルースの座りを良くする

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    このままではルースが深く座らず、安定感もないので、石枠の内側を斜めに削っておきます。

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    まずは角の部分を精密ヤスリの刀刃型などで削って、次に精密ヤスリの甲丸型(別名:半丸型)などで他の部分を削っていきます。

    石枠の下段を作る

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    今回は石枠を2段タイプにしました。この構造を『二段腰』と呼びます。1段だけのタイプにしたい場合は、上段のパーツをもう少し幅の広い材料で作ればOKです。

    二段腰のメリットは、光彩を多く取れること、地金の存在感が薄くなり繊細に見えることなどがあります。

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    工程は上段パーツの時と同じです。ただし、石枠は横から見たときに逆プリン型に見えると美しく見えるため、上段パーツよりも少し小さめに作ります。

    下段パーツを整える

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    下段パーツは1.2mmφの線材から作ったので、両面を耐水ペーパーなどで平らに削って、外側も上段に合わせて削ります。

    爪を立てる

    爪を立てる位置に精密ヤスリで溝を削ります。

    爪をロウ付けするための『のり代』になります。

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    下段からロウ付け(5分ロウ)します。この時、U字型にした丸線を挟む混むようにしてロウつけするとやりやすいです。

    こういう感じで丸線をU字型に曲げて、石枠のパーツに挟んでロウ付けします。精密ヤスリで削った溝にカチッとはまります。

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    上段パーツにも刻みを入れます。削りすぎて失敗しないように、下段パーツと合わせて確認しながら作業するようにします。

    上段パーツのロウ付けと成形

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    上段パーツを7分ロウでロウ付けしたら、酸洗いをして全体をヤスリで整えます。

    爪の余分を切って、底面を耐水ペーパーなどで平らにしておきましょう。

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    細かなところは超硬ヘラなどを使うとやりやすいです。

    マーキスカットの石枠 完成

    石枠 自作 ルース 台座 彫金

    以上でマーキスカットの石枠は完成です。一息ついたら石留めもしてみましょう!

    マーキスカットの石留め やり方

    さて、マーキスカットのルースを石留めしていきます。マーキスカットなどの角のある石は、角を包み込むような爪にしなければ石が滑ってしまって留まりません。

    この、角を包み込む仕組みの爪を『袋爪』と言います。今回は普通の丸線で作った爪を袋爪に加工していきます。

    固定材に取り付ける

    まずは石留め作業がしやすいように固定しておきます。この道具の作り方はこちらの記事で紹介しています。

    バーナーで軽く炙って温めて石枠をセットします。冷えて固まるまで待ってから作業します。

    袋状に加工する

    まずはルースを石枠に座らせてみて、爪にルースの角が当たる部分に印をつけておきます。

    スチールバーNo.414型を使って角が当たる部分を削って溝を彫ります。

    ブッシュスチールバーNo.414型です。サイズは石座の大きさによって変わりますが、ここでは1.2mmを使いました。

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    溝が入りました。ここにルースの角をはめ込んで石留めしていきます。

    ルースをはめ込む

    先ほど入れた溝にルースの角がはまってホールドされます。あとは爪を曲げていくだけです。

    爪を倒す

    ピンセットの柄や爪倒しなどを使って爪を倒していきます。一気に倒すと余計な力が石に伝わり危険です。カタカタ動かなくなるまで少しずつ倒していくようにします。

    ルースを触ってみて動かなくなればOKです。それ以上いじらないようにします。

    余分をカット

    爪のデザインによって多少変わりますが、ルースのテーブル面と同じ高さに切っておきます。

    爪を整える

    精密ヤスリの刀刃型などを使って、爪の形を整えます。ルースにヤスリが当たると傷がつくので、ヤスリの側面はツルツルに磨いておくと良いです。

    ルースに当てないように気をつけつつ、爪の上面などをロールペーパーなどで整えます。

    終わったら軽く火で炙って固定材から外します。アセトンなどの薬品につけて固定材を溶かしておきます。

    仕上げ

    牛乳パックを丸く切ってマンドレールに取り付けたものに、#4000研磨剤をつけて磨きます。

    ルースに研磨道具を当ててしまうと石が削れたり、カットがぼやけてしまうので当てないようにします。

    その後仕上げ用研磨剤#8000~で磨けば完成です。

    完成

    これで完成です。ここにマルカンをロウ付けすればネックレスになりますし、指輪パーツをつければリングになります。

  • 【銀/真鍮/鉄/ステンレス】銀ロウ付けの手順と失敗しないコツ

    【銀/真鍮/鉄/ステンレス】銀ロウ付けの手順と失敗しないコツ

    ロウ付けができれば、色々なものが作れるようになります。

    シルバーアクセサリーや真鍮の他にも、ステンレスや鉄までロウ付けができる汎用性の高い銀ロウですが、初めての方だと少し難しく感じるかもしれません。

    今回は、ロウの選び方やロウ付けの手順・コツなどを解説していきます。

    シルバーや真鍮の他にも、ロウ付けが難しい鉄やステンレスをキレイにロウ付けする方法もご紹介します。

    ロウ付けに必要な道具

    ロウ付けの道具
    バーナー
    耐火レンガ
    ハニカムブロック
    酸洗材(ピックリングコンパウンド)
    フラックス
    長いピンセット
    短いピンセット
    銀ロウ(3.5.7分)
    逆ピンセット(あると便利)

    水入れと爪楊枝も用意しておいてください。

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    このサイトで登場するタイプよりも空気量の調節がしやすく、価格も安いモデルです(ボンベ別売り)
    ガス缶も安くて入手しやすく、長く使える優れものです。3本入りがおすすめです。

    ロウ材についての説明

    汎用性が高く、難易度も低いロウ材です。ほとんどの金属をロウ付けできます。

    銀・銅・亜鉛が主成分で、1分イチブ3分サンブ5分ゴブ…など種類によって融点が異なり、数字が小さい方が溶けにくく(融点が高い)難易度が高くなります。

    この融点の温度差を使い分けて、複数個所ロウ付けをしてもバラバラにならないように作業できますので、ロウは数字の小さい順番から使っていくようにします。

    また、数字が小さいロウの方が銀の純度が高いので、色味もシルバーの色に近いです。(数字が大きくなるにつれて黄色味が強くなります。)

    また、さらに溶けやすい『早ロウ(はやろう)』というものもあり、名前の通り融点が低いので早く溶けます。溶けやすくするためにカドミウム(アレルギーになりやすい)などの金属が添加されているものが多い傾向にあります。

    ただし、近年はカドミウムフリーのロウ材も増えていますので、お買い求めになる際は「カドミウムフリー」の表記があるかどうか確認してみてください。

    買っておくべき銀ロウは3・5・7の3種類

    3分・5分・7分の3種類を持っておけば、ほとんど何でも作れるようになります。

    色々な種類があって迷いますが、これだけ買っておけばOKです。

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    ロウは細かく切って使う

    銀ロウを買ったらしておくべきこと

    板状のロウ材は細かく切って使います。ロウ材には3分ロウなら『3』、5分ロウなら『5』と刻印が打ってありますが、切って使っていくうちに刻印がなくなってしまい判別が難しくなります。

    どこで切っても何のロウか判別ができるように、油性ペンで異なる色に塗っておきましょう。

    3分ロウが黒、5分ロウは赤、7分ロウは青…といった感じです。こうしておくと小さく切っても判別が簡単になります。

    細かく切ったロウはピルケースに入れて保管します。プラスチック製よりも耐熱性のあるアルミ製などがおすすめです。(作業中に熱いピンセットで追加でロウを取ることがある為)

    ロウ付けの作業手順

    作品を酸で洗う・脱脂する
    フラックスを塗る
    バーナーで作品を加熱する
    ロウを作品に置いて溶けるまで加熱
    酸洗いをする

    1. 作品を酸で洗う・脱脂する

    酸洗いをしてロウ付けしたい作品(対象物)を綺麗な状態にしておきます。作品の表面がくすんでいたり、酸化皮膜(サビのようなものです)で覆われていたりするとロウ材が広がらずにダマになってしまいます。

    酸洗いをすることで作品の表面を綺麗にすることができます。ロウ付け前は表面がキレイかどうか入念にチェックしておきましょう。

    また、研磨剤や油分が付着しているとロウが綺麗に流れません。洗剤などでよく洗っておきます。

    参考: 酸洗いに必要なものとやり方・手順

    フラックスを塗る

    2. フラックスを塗る

    フラックスを塗ったところに溶けたろうは流れていきます。フラックスは加熱すると水飴状の膜になり、作品の表面が酸化して黒ずんでしまうのを防ぐ作用があります。

    ロウ付けをしたいところにたっぷりフラックスを塗っておきましょう。筆や爪楊枝などを使うと良いです。

    フラックスはペースト状になっていますが、水分が飛ぶと固まってきます。完全に乾燥してしまう前に水を補充しておきます。

    バーナーで作品を加熱する

    3. バーナーで作品を加熱する

    耐火レンガとハニカムブロックの上にフラックスを塗った作品を置いて、バーナーで加熱していきます。バーナーで温めていくと、フラックスが沸騰して白色から徐々に透明になってきます。

    銀ロウは炙るような火で行うと上手にできます。バーナーの火の先がちょっと跳ねるような柔らかめの火が理想です。

    ロウ付け箇所を集中的に炙るのではなく、全体的に炙っていくようにします。

    ロウを作品に置いて溶けるまで加熱

    4. ロウを作品に置いて溶けるまで加熱

    フラックスが透明になってきたらロウ材をロウ付けしたいところに置いて、さらに加熱します。

    しばらくするとバターが溶けるようにロウが広がっていきます。

    ロウがくっつけたいところに回ったら火を止めて水に入れて冷やします。

    酸洗いをする

    5. 酸洗いをする

    フラックスや酸化皮膜を除去するために、再度酸洗いをしておきます。以上でロウ付けは終了です。

    理想の火加減

    理想の火加減
    ベストな火加減
    強すぎる火
    火が強すぎる様子

    目玉焼きを作るときと同じように、ロウ付けも火加減が重要です。火が強すぎると、ロウ材がしわしわになって溶けてくれなくなってしまいます。(この状態をロウが『枯れる』といいます。)

    銀ロウをロウ付けするときのバーナーの火加減は、炎の先がちょろちょろと筆のように揺れるくらいが良いです。

    ステンレスや鉄をロウ付けする場合

    ステンレスや鉄は、シルバーや真鍮などよりも酸化しやすいです。火で炙るとフラックスが溶け出す前に黒ずんでしまい、ロウが流れなくなってしまいます。

    ステンレスや鉄をロウ付けするときは専用のフラックスを購入するか、ボンプロ液を使います。

    ボンプロ液は金をロウ付けする際に使う薬品ですが、鉄やステンレスをロウ付けする時にも役立ちます。鉄やステンレスが酸化し始めるより低い温度で表面を保護します。

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    ボンプロ液を使って鉄やステンレスをロウ付けする手順

    1. フラックスを塗る

    フラックスを塗ります。工程1と2の順序は逆でも構いません。

    2. ボンプロ液をつける

    ボンプロに作品を漬けるか、筆で塗って軽く火で炙ります。ボンプロ液は主成分がアルコールなのですぐに揮発します。

    当然、ボンプロ液は引火性ですので気をつけて作業してください。万が一ボンプロ液の瓶に引火してしまった場合は、慌てずに蓋を閉めて酸素の供給を遮断してください。(すぐ火が消えます)

    絶対に水をかけないようにしてください。(アルコールは水に溶けやすいため、水をかけたところ全体に燃え広がることがあります)

    3. ロウ付けする

    ここからの手順はシルバーや真鍮と同じです。ボンプロ液をつけたことで白い膜が表面を覆っています。加熱とともに徐々に透明になってきます。

    銀ロウ付けの手順と失敗しないコツ まとめ

    ロウ付けは火を使うので、敷居が高く感じるかもしれません。でも、出来るようになると可能性がぐんと広がります。

    より立体的で手の込んだものが作れるようになりますので、ぜひ挑戦してみていただけたら幸いです。

    やってみると、意外と難しくないことが分かると思います。

  • 【自宅でできる】空枠に自分でルースを留める手順・やり方

    【自宅でできる】空枠に自分でルースを留める手順・やり方

    簡単にお手持ちのルースをアクセサリーにできる空枠が色々販売されています。

    今回はどういう道具を使って、どうやって留めていくのかを石枠タイプ別にご紹介します。

    必要な道具と材料

    1. 時計ヤットコ#0
    2. 石留めヤットコ
    3. すり板
    4. ピンセット
    5. メス(なければカッター・デザインナイフでも可)

    市販の空枠に石を留める程度であれば、簡単な道具をいくつか持っていればOKです。

    1. 時計ヤットコは精密な作業ができるペンチのようなものです。番手(大きさ)が色々あり、数字が小さいほどサイズも小さくなります。石留めで使うのは小さめの#0(なければ#00)が良いです。

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    2. 石留めヤットコは特殊な形状のヤットコ(ペンチのようなもの)です。爪を倒すときに使います。

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    3. スリ板は机に取り付けて使う板切れです。スリ板に作品を押し付けながら作業することで、より安定して力を入れられたり、正確な作業ができるようになります。

    彫金を本格的に始めたい場合は、以下の記事をご覧ください。

    クラウン型 空枠の留め方手順

    石留め,空枠にブルーとパーズを石留めする

    爪が複数ついているタイプの石枠にファセットカットのブルートパーズを留めていきます。

    1.爪を開いてルースを差し込む

    ルースを入れてみますが、そのままでは入らないので、時計ヤットコなどで爪を開いておきます。

    全てを広げず、一部を何本か軽く開いておけばOKです。なるべく最小限で済むようにしておきましょう。

    空枠の石どめで爪を開く
    爪を5本ほど開いたら石が入りました。
    空枠の爪を倒す

    2.爪を倒す

    ピンセットの持ち手などで爪を倒します。端から順番に倒すのではなく、対角順に倒すようにしましょう。

    一部分を一気に倒すとルースが斜めに留まってしまうことがあります。1本倒したら、次は反対側の爪を倒すようにしましょう。

    空枠の爪を倒す

    3.さらに爪を倒す

    この段階でもう石は動きませんが、爪の先端が浮いているので服の繊維や髪の毛が引っかかりやすくなっています。

    石留めヤットコを使って、さらに爪を倒します。

    空枠にルースを石留めする,石留めヤットコを使う

    石留めヤットコの下側に両面テープなどで革を貼っておくと石枠を傷つけずに作業ができます。

    ルースに道具を当てないように注意しましょう。

    空枠にルースを石留めする,石留めヤットコを使う
    石留め,空枠にブルーとパーズを石留めする

    4. クラウン型空枠の石留め 完成

    指で触ってみて引っ掛かりがなければ完成です。チェーンなどを通してネックレスにしました。

    一般的な空枠の留め方

    並爪の空枠の留め方

    普通のよく見るタイプの空枠も留めてみます。オーバルカットのアメジストです。

    石留め,空枠にアメジストを石留めする

    1. ルースの位置をマーキング

    このままいきなりヤットコなどで曲げていくと…ルースを支点にして爪が曲がることとなります。

    ルースに余計な力が加わってしまい、割れるリスクが高くなりますので、石留め前にあらかじめ爪を曲げておきます。

    石留め,空枠にアメジストを石留めする,印をつける

    メスやカッターなどで、ルースのガードル(ルースの輪郭の横面部分=赤矢印の部分)の高さに印を入れておきます。

    石留め,空枠にアメジストを石留めする,爪を曲げる

    2. 印の位置まで時計ヤットコで曲げる

    印を入れた位置で爪をくの字に曲げます。時計ヤットコを使います。

    石留め,空枠にアメジストを石留めする,爪を曲げる
    このくらいになるまで曲げておきます。
    石留め,空枠にアメジストを石留めする,爪を曲げる

    3. 石留めヤットコを使って爪を倒す

    くの字に曲げたので、ルースが入らなくなっています。爪を2本少しだけ広げて、ルースを差し込み、石留めヤットコを使って爪を倒していきます。

    石留め,空枠にアメジストを石留めする,石留めヤットコを使って爪を曲げる
    ルースに道具が当たらないように注意します。
    石留め,空枠にアメジストを石留めする,爪を曲げる

    横から見た時にルースが斜めになっていないか確認しながら作業します。

    最初にある程度、『くの字』癖を付けておくことでルースに爪が押し付けられなくなり、ルースへの負担を軽減できます。

    空枠を自分で留める方法 まとめ

    市販の空枠にルースを留める方法を解説してきました。

    ただ、規格にないサイズのルースはサイズの合う枠がなかなかありません。彫金で1から作ってしまえば、どんなサイズの石もアクセサリーにすることができます。

    最後までお読みいただき、ありがとうございました。