今回は真鍮丸棒を使って、チェーンブレスを作っていきます。ロウ付けの練習には最適ですので、彫金初心者の方にこそおすすめの作品です。
真鍮のチェーンブレスレット 完成イメージ



必要な道具と材料


リューターはこちらがおすすめです。2万円以下で購入出来て、正転逆転切り替え機能付き・フットペダル付きと、かなり高性能です。趣味で使うにはとても良いリューターだと思います。
道具についてはこちらで紹介しています。
使用する材料

※広告ブロックを使用していると購入先リンクが表示されないことがございます。
真鍮のチェーンブレスレットの作り方 手順

材料の焼き鈍し
真鍮丸線材を15㎝くらいの長さにニッパーで切ったら、耐火ブロックの上にセットしてバーナーで赤熱色になるまで炙って焼き鈍しをしておきましょう。
水で冷やしても良いですが、長いので取り回しが難しい場合はそのまま数分放置して徐冷してもOKです。

チェーンのコマ作り
万力と直径3㎜くらいの鉄製の棒を2本(ここではナナコタガネを使いました。)用意しておきます。



セロテープで棒同士を固定して、万力に挟んでセットします。

先ほどの焼き鈍しした真鍮丸線材をぐるぐると棒に巻き付けていきます。なるべくきつく巻けるように注意しながら作業します。

巻き終わって取り外すとこんな感じです。これを3つくらい作っておきましょう。

巻き終わったところで酸洗いをしておきます。

コマのカット
酸洗い後は水でゆすいで、良く乾かします。糸鋸に#0の刃をギザギザが上向きになるようにセットして、チェーンのコマを切り離していきます。

手を切らないように気を付けながら作業するようにしてください。切断する部分は横ではなく、縦の部分を切るようにします。



これでチェーンのコマができました。次は組み立てとロウ付けをしていきます!

チェーンのコマをヤットコで組む
チェーンのコマをヤットコでひねって開いて、コマを入れて閉じて…を繰り返して組み立てていきます。ヤットコは100円ショップで販売されているラジオペンチなどで代用してもOKです。


こんな感じで組み立てることができました!コマの切れ目が隙間なくぴったり閉じるようにします。

チェーンのロウ付け
耐火ブロックの上にハニカムブロックや木炭を置いて、その上に作品をセットします。
爪楊枝などでフラックスをチェーンの切れ目に塗ってロウ付けに備えます。


ロウ材は2㎜角くらいの大きさにニッパーなどで切っておきます。何か所もロウ付けしていくので、たくさん切っておきましょう。


チェーンの切れ目にロウ材をセットして、バーナーで炙ってロウが溶けたら、次のコマをロウ付けして…を繰り返していきます。ロウが余計なところに流れるとチェーンがギシギシに固まってしまうので注意しながら作業します。


チェーンの形を調整する
このままだと芸がないので、チェーンのコマの形を調整してもう少しかっこよくしてみようと思います。


平ヤットコでチェーンのコマを潰して、細長いチェーンの形にしていきます。
コマを横から見たときに歪みがある場合は平ヤットコで直しておきましょう。
片方の端っこのコマは潰さずにそのままにしておきましょう。


S字の金具を作る
余った丸線材を丸ペンチとヤットコで曲げてS字の金具を作ります。切り口は精密ヤスリで削って丸めておきましょう。


金具をチェーンに組んでおきます。

チェーンをきれいに仕上げる
ヤスリやペーパーロールサンダー#600(またはバナナサンドペーパー#600)・リューターを使ってチェーンのコマの横面・外面を削って平らにしていきます。


内側は精密ヤスリ(笹葉型)を使ってきれいにしておきます。精密ヤスリは先端が折れやすいので注意します。
真鍮のチェーンブレスレットの作り方 まとめ

こんな感じに仕上がりました。真鍮は経年変化を楽しめる金属なので年月が経つごとに味わい深くなっていくと思います。
ただし、金属のにおいがきつかったり、金属アレルギーの心配もあります。気になる方は金メッキやロジウムメッキを業者さんにお願いすることもできます。個人の方でも数百円でメッキしてもらえます。
発送でのやり取りも可能ですので、遠方にお住いの方でも依頼が可能です。

ということで、チェーンブレスレットの作り方でした。シルバーや金でも作り方は同じです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
COMMENT