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  • 自作タガネでスタンプの模様をつけたリング

    自作タガネでスタンプの模様をつけたリング

    今回は2種類の自作のタガネを使って、アジアンテイストのリングを作ってみます。

    簡単なタガネですが、汎用性が高く、文字をこれで入れたり模様をつけたりと作品にアレンジを加えることができます。

    必要な道具と材料

    指輪を作る彫金道具一式

    必要な道具

    リングを作る基本的な道具にプラスして、金床とタガネ、ハンマーが必要です。

    ハンマーは何でも良いのですが、取り回しの良い重すぎないものがおすすめです。オタフク鎚という日本の伝統的な彫金専用の金槌があれば良いですが、なければ小ぶりな木工用のげんのうで代用可能です。

    今回は普通に大振りのザ・トンカチでやってみます。木工用のげんのうで、学校の図画工作で使われているタイプのものです。

    また、板を反らせるために溝台という鉄製の道具があると良いのですが、今回はおもちゃの積み木を代用します。

    使用する材料

    真鍮の直径2mmの線材と、1.5mm板を使っています。

    タガネで模様をつけるときに板を凹ませますので、ある程度厚さがあった方が良いかと思います。

    自作タガネで模様をつけたリング 作り方手順

    マジックで下書き

    任意の形に切り抜いた真鍮板に、油性ペンなどで模様を書きます。

    自作タガネを使ってスタンプワーク
    左がナメクリタガネ 右がセンターポンチ

    タガネで模様をつける

    今回使うタガネは、ナメクリタガネとセンターポンチです。いずれも自作で、バーナーと(ガスコンロでも作ったことがあります。)ヤスリがあれば作ることができます。

    ナメクリタガネの本来の用途は伝統工芸の“打ち出し”という、金属の一枚の板を無数のタガネを使い分けながら巧みに金属を寄せて造形する技法に使うものですが、今回は単に模様をつけるために使います。

    センターポンチはドリルで穴を開けるときにもガイドの印として必須ですので、もの作りをする上では欠かせない道具です。

    ホームセンターなどでも数百円で販売されています。(ただし、少し彫金で使うにはゴツイのが多いので、ご自身用にカスタムメイドされることをお勧めします。)

    金床でセンターポンチで模様をつける

    ハンマーとセンターポンチを使って、打刻していきます。やっぱり重すぎるハンマーだと力の調整が難しいです(笑)

    金床は彫金道具屋で購入しましたが、ホームセンターでもアンビルという名前で販売されています。金床は何でも良いのですが、彫金ではそんなに大きいものは作りませんので15cmくらいのサイズ感のものを持っておけば大丈夫でしょう。

    タガネで模様をつけた自作リング

    ナメクリタガネは打ちながら横にスライドさせていく様に動かすと繋がった線になります。

    引っ掛かりを感じる際はタガネの横を丸めると動きがスムーズになります。

    積み木で丸める 彫金 道具

    板にカーブをつける

    平面よりも少し曲面になっていた方が着用時に収まりが良いので、カーブをつけます。

    こういうシーンでは溝台という専用の道具を使いますが、結構良いお値段で、芯金棒でも頑張れば代用できる様な道具なので溝台は買わなくていいと思います。

    難しいものを作っていく過程で、同じ形状のパーツを何個も作らなくてはいけないシチュエーションや、正確なカーブを作る必要が出てきた時に最もスマートにパーツを作れるのが溝台な気がします。

    溝台と同じ様な形をしている身近なものと言えば積み木のアーチがあります。

    密度の高い木材で出来ていてかなり彫金向けですので、これは買っておいて損はないと思います!

    (平たい積み木は歪んだ金属を傷つけずに矯正するのにも役立ちますし、万力の緩衝材にも使えます。しかも安い!)

    リングとパーツをロウ付けする

    ロウ付けをする

    2mm線材で指輪を作り、パーツをロウ付けします。3分ロウしか使っておりませんが、ロウ付けに自信のない場合はリング部分3分ロウ・プレート部分7分ロウで使い分けると良いと思います。

    一部を削ってロウ付けする 家で彫金

    プレートのrに合わせて指輪側を削ります。隙間が大きいと綺麗にロウが流れませんので、時間をかけても隙間があまり目立たない様に削ってください。

    ロウ目側がプレートに隠れる様にすると、余計な継ぎ目が隠れて良いかと思います。

    ロウ付けする 自宅で彫金

    自立しましたが、リングが倒れてしまう場合は“からげ線”などのサポートツールを使って固定すると良いと思います。

    逆ピンセットで上手く動かない様に配置しても良いかもしれません。

    ハニカムブロックを落として粉々にしてしまいました…。

    ロウ付けが綺麗に流れたら酸洗をします。

    完成したリング 家で彫金

    仕上げる

    仕上げはお好みで磨いたり、マットにしたりします。

    3M社製スポンジヤスリの#FINE(赤色)で円を描く様に擦ると、マットで不規則的な表面に仕上がりました。

    自作タガネで模様をつけたリング まとめ

    これは比較的簡単に出来て、かつお好きな模様をつけられるという点で、初めての方でも満足度の高いものが作れるのではないでしょうか。

    ぜひ作ってみて頂けたら嬉しいです。

    最後までご覧下さりありがとうございました。

  • ラウンドカットの一粒ダイヤのリングを作る手順

    ラウンドカットの一粒ダイヤのリングを作る手順

    今回は、真鍮とCZラウンドカット1ctを使って、ザ・指輪といったような典型的なフォルムのリングを作ってみます。

    大きいダイヤ!金をしこたま使った枠!明日朝起きたら本物になってたらいいのになと思います。

    もちろん、本物の素材を使っても作り方は同じです。

    材料費に糸目はつけないタイプの方は本物でぜひやってみてください!

    ラウンドカットの一粒ダイヤのリング 完成イメージ

    ラウンドカットの石留のやり方
    ラウンドブリリアントカットの石留
    ラウンドカットのリングを作る
    ラウンドカットのルースを石留
    エンゲージリングを自作

    必要な道具と材料

    指輪を作る彫金道具一式

    必要な道具

    リングを作るための基本的な道具に加えて、石留の道具が必要です。

    カスタムした精密ヤスリ、石留ヤットコなどがあると良いです。余裕があれば、彫刻台があると良いです。

    石留ヤットコは自作も出来ますが、買った方がはるかにお手軽です。

    石留の道具の買い物リストを作りました。あると便利なものや、100均で売っているものなども紹介しています。

    使用する材料

    今回は大奮発!(全部真鍮)

    3πの真鍮棒と1.5mm板材、1.2mmの線材を使っています。

    石はCZラウンドカットです。

    ラウンドカットの一粒ダイヤのリング 作り方手順

    石の輪っかを作る

    石座を作る

    1.2mm線材で石の直径が外径と同じになるサイズで輪っかを作ります。

    芯金棒では細すぎて作れないので、身の回りのもので代用しました。(今回は家にあったマイナスドライバーの芯が丁度良かったので使いました。)

    細い芯金棒も売ってますので私も買っておこうと思います。

    ちなみに四角とか三角とか楕円とかの断面の芯金棒もあるそうです。石枠を作るときに使うらしいですが仕事でも使ったことはありません。

    (気になっているけどチョット高い…)四角はまだいいのですが、オーバルだと石のカットによって膨らみ具合にも個体差があるので、あんまり役に立たないんじゃないのかなとは思ったりします。同じ形をたくさん作るときは活躍しそうです。

    爪を作る

    ダイヤの爪を作る

    次に爪を作っていきます。1.2mmの線材をラウンドカットのキューレットの形に合わせて”くの字”に曲げます。

    石の大きさを測る

    あとで、先ほどの石座の輪っかにはめ込みますので、石座輪っかの外径と同じくらいの位置に印をつけます。上画像はなぜか石と一緒に撮ってしまっていますがこの時は何を考えていたのか…石座輪っかを見ながら合わせた方がやりやすいと思います。

    丸ペンチを使って曲げる

    印のところで上画像のように折り曲げます。

    爪を組み立てる

    石座輪っかに十字の位置に精密ヤスリなどで溝を作り、先ほどの爪パーツを差し込んでいきます。爪パーツの折り曲げ位置も少し削るといい感じにピタッといけました。

    石座を作る

    はまりました。このまま動かさずにロウ付けします。石座輪っかが垂直になっているか確認してください。(横から見て曲がってロウ付けしてしまうと失敗作です。泣)

    石座をロウ付けする

    ロウの大きさは小さめで1mm角より一回り小さいくらいで十分だと思います。石座輪っかと爪の境目にロウを置いて、余計なところに流れないように気を付けました。

    石座に爪をつける

    ロウが流れて酸洗いをしたら、上画像のように爪の底を切り離します。もう一本の爪部品をはめ込んでいきます。

    石座の爪を組み立てる

    切れ込みを1.2mm幅に削って広げて、もう一本の爪をはめ込んでいきます。

    組み立てるときに少し合わせ目を削る

    精密ヤスリで爪の方も嵌め込むところを削っておきました。

    石枠の合わせをぴったりにする

    こんな感じではまりました。はめ込むのが上手くいくと楽しいです。

    石枠をロウ付けする

    ロウ付けします。ここまでロウ材は3分ロウを使っています。

    石枠を削る

    爪の下の方が太くて素材感が強すぎるので、先細りにしてカッコいい感じにしてみます。

    精密ヤスリを使います。(指にヤスリが刺さりやすい作業なのでお怪我に気を付けてください。)

    石枠を自作する

    このくらいでいいでしょう。こちらはほっといてリングの腕の部分をこさえていきましょう!

    リングの腕を作る

    リングを作る

    3mm真鍮棒を焼き鈍して、しずく型にします。芯金棒に添えて曲げますが、作りたいサイズのマイナス#2の大きさで作ります。

    彫金で自作リング

    逆にグイっと曲げます。丸ペンチを使いました。(100均で2本購入)

    自宅で作れる自作リング

    グイッと反り返し部分を切って、上図の様な形にします。

    開いた口の部分が石枠と合う様に調整しておきます。

    ここから削り込んでいきます。内径はサイズが変わってしまうのであまり削らないで、外側を削って調整して見てください。

    指輪作り・ヤスリで整える

    側面は耐水ペーパーで削ります特に決まりはありませんので、お好きな形状に加工してみてください。

    ただ、石枠を設置する部分が変わってしまうと後で組み立てられなくなりますのでご注意ください。

    パーツをつくる

    リングにつけるパーツを作る

    真鍮の板1.7mmを帯状に切って、腕の足りない部分に合う大きさでカットします。四つ端をニッパーなどで切り落として、サーフボード形にしていきます。

    ヤスリを使って真鍮を削る

    芯金棒でサイズに合わせて曲げたら、ヤスリで綺麗にしていきます。

    真鍮のパーツを作る

    アウトラインが良くなったら、今度は横から見た時のシルエットを整えます。

    パーツを丁寧にヤスリ掛けする

    先細りになる様に上図の様に削っていって尖らせます。

    この時、リングの内径側の部分にヤスリは当てず、外側部分だけを削る様にしましょう。(内径を削るとリングがカタカタしてしまいます。)

    自作リングを自宅で作る

    こんな感じで終わりにしました。なんていうか切った爪みたいですね。

    指輪を組み立てる

    腕側のパーツは全て揃いました!いよいよ組み立てです!

    ….とその前にロウ付け後に磨けない部分は今のうちに研磨しておきます。

    最初に磨いておく

    腕の先端やサーフボードみたいなパーツの表面・側面は後で磨きが入らないのでこの時点で磨いておかないとロウ付け後は仕上げ不可能になってしまいます。

    後で磨くと余計な部分に道具が当たってしまい形が崩れてしまいます。

    全てのパーツが出揃ったところでいよいよロウ付けをしていきます。

    自宅でロウ付け

    最初は3分ロウを使ってサーフボードみたいなパーツと腕をロウ付けします。動かない様に気をつけて、しっかり真っ直ぐに固定します。

    棒材で動かないように固定しました。

    指輪をロウ付け

    2箇所ロウ付けをしました。ロウの大きさは1mm角くらいで大丈夫です。大きすぎるとロウでディティールが埋まってしまいますので注意します。

    指輪を磨く

    ここでロウ目を一回磨いておきました。

    真鍮を磨く

    ついでに他のところも一周磨きました。あとは石座をつけるだけです。

    ロウ付け前に石枠も磨いておく

    紐で研磨する

    石座を磨くときは手芸店などで売っている紐に研磨剤をつけて磨きます。

    思っている以上に早く削れていくので、形を崩さない様に注意します。

    研磨剤をつけて紐で研磨

    紐は平たいタイプのものが使いやすいです。何種類かの形状の紐を用意しておいて使い分けています。

    ユザワヤで売っている平たい紐が最高に使いやすいです。

    ピカピカにしてからロウ付け

    研磨剤を綺麗に落とします。超音波洗浄機があると便利ですが、ない場合はお湯につけながら洗剤と歯ブラシで洗ってください。

    研磨剤は油分ですので、冷水での洗浄は効率が悪いためです。

    石座を軽く削る

    石座の接地面をサーフボードみたいなパーツの高さに合わせます。

    ロウ付けの前に磨く

    高さが合わない場合は、腕の接地面の方も削りつつ調整します。

    ロウ付けの前にぴったりさせる

    ヨシ!それではロウ付けしていきます!

    研磨剤や油分がついている場合はよく洗浄しておきます。

    石座のロウ付け

    石枠をロウ付けする

    なんとか石座が自立しましたので、7分ロウでロウ付けします。

    ただし、フラックスが沸騰した際のブクブクの威力でセッティングが崩れてしまう可能性もありますので、ご注意ください。

    ある程度炙りながら水分を飛ばすと良いと思います。

    火が強すぎると全てバラバラになりかねませんので、紫がかった柔らかい火で炙るように行います。

    ロウは石座の中から入れて、サーフボードみたいなパーツに広がらない様に注意します。(サーフボードみたいなパーツにはロウは載せずに、石枠の爪の線材が集中している部分にロウを載せて炙っていくと綺麗に流れます。)

    ロウ付け完成

    火の当て方に注意しながら行えば、どなたでもロウ付け可能だと思います。

    最後のロウ付けが完了しました。

    ディクセルなどで酸洗いを行います。

    仕上げの研磨をする

    フェルトで磨く

    リューターで研磨する際は、フェルトなどのホイールの天面を使うと平な面を比較的ボコボコにならずに磨けます。

    フェルトで指輪を磨く

    ディスクグラインダーの様な要領です。1箇所にとどめずに素早くスライドさせて磨くと上手く出来ます。

    ブラシで指輪を磨く

    ブラシなどに研磨剤をつけて、艶出しします。ブラシは当てすぎると形が崩れますので、瞬間的に当てる感じです。濡れた手をシュバっと水切りする感じでしょうか(語彙力)

    ここまでは荒目の研磨剤を使っています。

    中仕上げ

    荒仕上げの研磨剤の跡が全体についたら、一回洗浄して中仕上げの研磨剤を使います。

    緑色のマメバフや、柔らかいブラシなどで磨いていきます。

    結構ピカピカになってきたかと思います。趣味なので、別にお好みのところでお終いにしてしまって大丈夫だと思います。

    売り物でないとモチベーションが上がらず磨く気力が出ませんが、真鍮は割とすぐに光沢が出るので助かります。

    真鍮の磨き心地はK18に似てる気がします。

    最終仕上げ

    最終仕上げはピンクや青の豆バフなどで仕上げます。

    研磨剤も青やピンクなどのものは大体最終仕上げ用です。

    研磨剤を変えるときは必ず洗浄して、研磨道具に番手の違う研磨剤が付着しないようにします。収納時もケースを分けるなどします。

    研磨が完了した後は、お湯と洗剤でよく洗浄して研磨剤を落とします。

    洗浄してみるとわかりますが、超音波洗浄機は本格的な研磨には必須の道具です。

    細かなところも直ぐに洗浄できる上、仕上げた品物に余計な擦り傷が付く事もありません。

    マトモに使える洗浄機はいいお値段しますが、ネットオークションなどで中古を探すのも手です。

    ヒーター機能が付いていると便利です。

    まとめ

    今回はラウンドカットのリングを作ってみました。作ったパーツの組み立てが楽しいです。

    石座とリングの腕を別で作って、後で組み立てるというのが基本的なやり方ですが、これにプラスして、腕にメレを入れたり、装飾を施したりなどカスタムしていく事もできそうです。

    最後までご覧くださり、ありがとうございました。

  • 【金属板で折り紙】板から作るリボンのモチーフリング

    【金属板で折り紙】板から作るリボンのモチーフリング

    金属といえば手芸材料の中でも”硬い”部類に入ると思います。加工が大変なのでなかなか扱いが難しいですが、特性が分かれば思い描く形に変えることが出来ます。

    今回は、曲げたいところをピンポイントで曲げて、折り紙みたいに加工する方法をリボンのリングを作りながら解説していこうと思います。

    マルカンをロウ付けすればピアスなどにも使えますね。オリジナルのアイテムを作りたい方にお勧めです!

    指輪作りが初めての方は、下の記事をご覧ください。

    https://tuucul.com/accessory/how-to-make-ring-step1/

    板から作るリボンのモチーフリング 完成イメージ

    使用する道具・材料

    道具

    指輪を作る彫金道具一式

    指輪を作る基本的な工具一式と、精密ヤスリがあると良いです。今回は精密ヤスリの四角型と刀刃を使いました。

    材料

    板は0.8mm以上で厚すぎないものが良いでしょう。(今回は1mmを使っています。)薄すぎると角が刃物状になって痛かったり、壊れやすいので注意です。

    厚いものでも作れますが、リボンのサイズが大きくなります。

    今回のリボンは全長8mmほどです。

    板が薄い方が曲げやすいですが、リボンのシワや動きまで表現したい場合は厚めの方が削りしろがあって安心です。

    真鍮の場合は1mm~1.5mmくらいがおすすめです。

    リボンのモチーフリング 作り方の手順

    真鍮板を大の字の形に切り出す

    先ず大の字型に板を糸鋸で切り出します。大の字の払いの部分がリボンの切れ目となりますので、なんとなくイメージをしながら設計してください。

    大の字の横棒をバンザイさせるとリボンのフォルムが変わってきます。(ここはお好みです。)

    大の字の横棒の部分は折り返して輪にしますので長めに切り出しておいて余分をあとでカットした方が失敗がありません。マジックで真鍮板に書いて、それに合わせてくり抜きます。

    曲げたり削ったりしてリボンを作る

    当たり前のことですが、金属は一番薄い箇所や、結晶の密度が低い部分から曲がったり千切れていきます。

    リボンの輪の部分の折れ目の頂点の部分を丸い面のあるヤスリで図のように凹ませます。

    次に、先ほどの凹ませた窪みよりも浅く平らなヤスリで削ります。

    これで曲がりやすさが、窪み>浅めの平ら面>根元 になりました。

    ヤットコやラジオペンチなどで曲げる

    はさむ面がツルツルしている(滑り止めのギザギザが無い)ヤットコやラジオペンチなどで曲げていきます。ギザギザがあると余計な傷が入ってしまいがちです。

    先ず浅く削った面を挟んで、窪みの部分を緩やかに曲げていきます。あまり直角すぎるとカクカクした不自然なリボンとなってしまいますので、緩く曲げることを意識してみてください。

    こんな感じになって…

    折りたためました。輪がつぶれた場合は、目打ちやヘラなどの尖っているもので広げて直します。(ヤスリでこれをやるとヤスリが折れますのでやらない様にしてください。)

    反対側も同じように曲げます。中央の重なってしまう部分はナナメに切って上図のようにします。

    サインペンなどでカットする部分にしるしをつけてから折りたたんだのを少し開いて、ニッパーで切りました。

    上から結び目を表現するためのパーツがかぶさるので、切断面がぴったり合っていなくても大丈夫です。

    結び目を折り返してくるときに、削らないと厚みがありすぎてキレイに折れないので、ヤスリで折り目付近を削ります。

    流れに沿って徐々に薄くなるように削ると自然です。

    結び目を折ります。根元から折れるように、根元付近を外側から少し削りました。(上図のヤスリ目が付いている箇所です。)これで簡単に曲がるようになりました。

    折り返して…

    リボンになってきました。

    結び目の余分も折れやすいように薄く削って折ります。(大の字の払いの部分の股あたりから削ります。)

    次にニッパーを上図の向きで持ってパチンとカットします。

    バリなどをヤスリで削ったところです。ニッパーの切れ目が丁度良い収まりなのが見えます。

    結び目をギュッとヤットコなどで潰したり、精密ヤスリなどを使って形を整えます。

    最後にリボンの切れ目の部分です。

    根元から少し上側に曲げます。

    切れ目の中腹部分をヤットコなどでつかんで、反らせます。

    これで正面から見ると膨らんでいるように見えます。

    リボンのパーツはこれで完成です。焼き鈍しは行っていませんが、曲げずらかった場合は、切り出した後に焼き鈍した方が曲げやすくなります。

    リングの腕をロウ付けする

    丸くした線材のロウ目を平らに削ってリボンを設置しやすくします。ロウ付けが苦手な方は、ロウ目と反対側を平らにしてそこにリボンをつけるようにするとバラバラになりません。

    ロウ目をなるべく表に出さないように心がけると、クオリティが上がります。

    逆ピンセットでリングを挟んで、ピンセットでリボンパーツを掴んで、反対の手でバーナーを持ってロウ付けしました。

    少々難しいですが、自身のある方はバーナーを置いて空中でロウ付けしてみてください。(ピ小太郎みたいな感じでくっつけるイメージです。ただし、カメラ目線だと火事になりますので、決して火から目を離さないようにしてください。)

    第三の手という道具や、カラゲ線などのサポートアイテムもありますので、上手くいかない場合は使ってみるといいと思います。

    仕上げをする

    今回はほぼ仕上げずに自然な感じで終わらせました。(手抜き…ではありません)

    板から作るリボンのモチーフリング まとめ

    今回は金属を狙ったポイントで折り曲げる工夫を取り入れました。この考え方は石座を作ったり、パーツを狙ったフォルムに調整するときに使える技です。

    箱モノも作れそうです。また機会があったら作ってみようと思います。

    最後までご覧いただきありがとうございました。